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「その子らしさ」を愛おしく思えるようになるまで⑨ 〜「好きなことを大切に」〜

今も昔も子育てで大切にしてきたことの一つに、「本人の『好き』を大切にする」ということがあります。


電車が大好きな息子に付き添って様々な電車に乗る。

絵本も大好きなので、家族の図書カードで借りられるだけ借りてくる。

本人の「好き」に対しては、無理のない範囲で寄り添っています。


そんな息子の「好き」を、写真とともにお伝えしたいと思います。


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1枚目の写真は、東所沢駅で貨物列車が来るところです。

背中からも喜びあふれる大ジャンプ!!(今よりスリムで軽かったです。)


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2枚目は遊びに行った児童館で形ブロックを組み合わせて遊んでいます。

何をしているか分かりますか?

実はこれ、エレベーターを再現しています。

緑の△が「開くボタン」と「上」。

赤の△が「閉まるボタン」と「下」。

手元の青い2枚の四角がエレベーターのドアです。

自作のエレベーターボタンとドアを操作しながら、実に楽しそうに遊んでいました。


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そして3枚目。

こちらは宅配便に入っていた発泡スチロールを見つけると、即座にホームドアに見立て遊んでいました。


いつも思うのですが、本人が大好きなもので、本当に楽しんでいる時は目がキラキラと輝いています。


以前、ある支援者の方から、

「(本人が)仕事を続けるためには、『欲がある』ことが大切。」

という話を聞きました。


「これが食べたい」「あれで遊びたい」「電車に乗りたい」…。

なんでもよいので、その子が「やりたいことがある」ということが大切なのでしょうね。

さらにその方は、

「療育手帳(の割引)もそのためにあると思うんですよね。」

と言っていました。


確かに手帳の割引で様々な経験をして、その経験で子どもの意欲を育んでいけたら素敵ですよね。


私たちもそうですが、大変な仕事でも「頑張ろう」と思えるのは、

🍀お給料がもらえる。

🍀そのお金で好きなものを食べる。欲しいものを買う。行きたいところに行く…。

そのような楽しみもあるからです。


中学生になった息子は、家ではパソコンで様々な電車の動画などを楽しんでいます。

さらに、1回10円でお手伝いもしています。

そして、そのお金で電車に乗れることが何より楽しいようです。


その子の「大好き」は、その子自身の豊かな時間を育みます。


発達に特性のある子の興味は、「深くて狭い」ことが多いですが、そこからじわじわと横に広がっていきます。

息子も、幼少期はドアへの興味だったのがエレベーターや電車になり、そこから漢字や地名。発車メロデイーなど、様々な興味につながっていきました。


そして「大好きなこと」は、時に人とのつながりを生む機会にもなり得ます。

なにより、心身共に健康に生きるためには、余暇や楽しみが不可欠です。

(それはお父さんやお母さんも一緒ですね。)


自戒の念を込めて書くのですが、少数派の子育ては、親自身の心配からつい先へ先へと目が行きがちです。

でもそんな親心とは関係なく、子どもは「今」を生きて、「今」を楽しみたいと思っています。


だからこそ、本人の好きなものはこれからもずっと大切にしていきたいと思っています。



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