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「その子らしさ」を愛おしく思えるようになるまで⑪〜「子育てをするうえでもっとも大切なこと・佐々木正美先生の言葉より」〜

我が子を授かってから繰り返し読んでいる本があります。

佐々木正美先生の本です。


佐々木先生は児童精神科医として半世紀以上もの間、子どもの育ちを見守り続けてきました。

そして、子育て中の親たちの悩みに耳を傾け寄り添ってこられました。

2017年に亡くなられましたが、

「子どもたちが幸せに生きるための『心の育て方』」

を学ぼうと、その著書は今でも多くの人に読み継がれています。

実は、そんな先生の息子さんも自閉症の特性があったそうです。

支援者であり保護者でもあった佐々木先生。

写真の2冊から特に印象深かった言葉をご紹介させていただきます。


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『抱きしめよう、わが子のぜんぶ』

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『わが子が発達障害と診断されたら』


🍀「親の理想を子に求めるのではなく、子にとっての理想の親になること」

佐々木先生は、

「『良い進路に進ませようと親が熱心になること』その行為は、

子どもを愛しているようで実は『わが子を自分の望むような子に育てたい』という親の自己愛である」

と書かれています。


発達障害に関しては、


🍀「発達障害の子が持つ弱いところは治らないし、治すべき問題ではない。

そこはそっとしておいて、優れているところを見つけ伸ばしていくことが大切。」

と言い切られています。さらに、


🍀「わが子をまるごと肯定して守ってあげられるのは、あなたにしかできないことです。」

🍀「努力をコツコツとしている姿を見られたらそれで充分だと思うのです。結果は関係ありません。」

🍀「過度な親の期待や希望は、『現状のあなたに満足していない』という、子どもにとって『拒否』のメッセージになりかねません。

『そのままでいいよ』と、子どもの今のありのままを全て受け止める姿勢が大切です。」

という文章もありました。


佐々木先生は、発達障害の子どもの家族に向かい合う時に、

「もし、ご家族と社会が対峙することになれば、私はご家族の側に立ちます。

けれども、お子さんと親御さんが対峙することになったら、迷わずお子さんの側に立ちます。」

というお話をされていたそうです。

それは、「常に弱い立場の方に立つ」。

そして、「発達障害の子どもを理解してもらうための代弁者になる。」

という、先生の覚悟の思いでもあったそうです。

そんな先生が、「子育てをするうえでもっとも大切なこと」について、以下のように書かれていました。


🍀「子育てをするうえでもっとも大切なことは、生きていく自信をつけてあげることです。」


この言葉は、子どもの自己肯定感を育むことの重要性を伝えています。


親が子どものありのままを受け入れる。

そのことで、子ども自身が「自分はこれでいいんだ」と思える。

シンプルですが親にとってとても難しいことです。


私は言語の先生に息子について相談した時、

「『這えば立て 立てば歩めの親心』ですね。」

と言われたことがあります。これは、

「子どもがはいはいを始めると『早く立ってほしい』と願い、立つようになると今度は『早く歩いてほしい』と願う親心」を表すことわざです。


「子どもの健やかな成長を待ち望む親の気持ち」を表現する一方で、

「その期待が行き過ぎると、親の『欲』につながる。」という忠告の言葉でもあります。


私はこの言葉を聞いて佐々木先生の


🍀「子育ての楽しみには二通りあって、

『子どもに期待できる喜び』と、『子どもを幸せにすることができる喜び』

があると考えられます。

前者のほうが大きすぎると、どんどん子どもはゆがんでくるので、

後者の方を中心にしていくという考え方をすればいいですね。」


という言葉を思い出しました。


さらに、

🍀「親は子どもの幸せを願っているのに、『子ども自身は何を望んでいるか』という、もっとも大切なことがすっぽり抜け落ちてしまいがちである。」


という内容の文章もありました。


何よりも大事なのに親であるがゆえに忘れてしまいがちなこれらのこと。

これからも繰り返し思い出しながら、わが子と向き合っていきたいです。

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